はじまりのキッカケ
イベント仕事が特に多かった2025年。そんな年を締めくくる12月の忘年会の話題で「今年一番印象に残っている仕事は?」と聞かれた時に僕の答えとして話していたのがこの「棘」というイベント仕事でした。



事の発端はLINEを振り返ると2025年2月26日に遡り、
「今年、in chelseaの15周年で、それを記念して単独ヘアショーをやるんですが手伝ってもらえますか?」
みたいな内容の連絡を照屋さん直々からいただいたところからスタートしました。
今までメーカーさんやディーラーさんから依頼を受けて複数サロンが出演するイベント、例えばNIGHTOUTや匠の様なイベントはお手伝いをしてきたものの、サロン単独でのヘアショーは初めての案件でした。なので今回はin chelseaの世界観に全フリするという事が出来たのが特徴的でした。

開催日は2025年11月3日(月・祝)、場所は千種文化小劇場。
というところまでは照屋さんが決めていて、正直、照屋さん率いるin chelseaというクリエイティブ集団は世界観もあってみんなだけで出来ちゃいそうなイメージもありましたが、僕らのミッションとしてはどうしたらin chelseaの単独ヘアショーがより素敵に見えるのか?そして照屋さんのキーワードでもあった「来た人をゾクゾクさせたい」をとにかく突き詰めていくことを課題として取り組みました。


ゾクゾクといえばMoMoさんのセルフカットではじまるオープニングがすごかった…
「棘」の世界観について
イベントのメインとなるヘアショーの演出ミーティングを行なっている中で、下見に行った会場にグランドピアノが備品として存在していて、イベントではオプションでピアノを借りることができたことで、スタッフのMoMoさんがピアノが弾けるからフィナーレの照屋さんのステージは音源データではなくMoMoさんのピアノ生演奏の中でカットしよう!というワードができた時にこのイベントの軸が決定しました。




楽譜の様なデザイン、綺麗な旋律ではなく棘というタイトルに合わせて音符のデザインをしたり、譜面のデザインを行い全6ステージのタイトルを楽曲の様に表現しようとデザインしました。
デザインテイストとしてもどこか儚く、ダークな雰囲気はありつつも品性や品格は残したものができました。
制作したものとこだわり
・イベントロゴ
・ステージタイトル
・オープニングムービー
・演出ムービー
・協賛パネル
・アフタームービー
・ステージ台本
・運営マニュアル
・会場装飾貼紙
・運営チームディレクション
棘に関わるデザインは全て小澤が制作。ロゴや譜面、音符のデザインからスタート。棘というコンセプトが伝わる様なデザインが完成しました。
こだわりとして、例えばグランドピアノの周りに散乱させた棘の譜面たちは会社のプリンターで印刷した真っ白のA4の用紙を小澤がコーヒーや絵の具で1枚1枚使用感や経年劣化感を出す工夫をしました。

また、イベントに協賛やお祝いを贈りたい企業や個人の方が多くいらっしゃると思った際にどうせならそんな人たちと一緒に会場に設置するウェルカムパネルと棘を連想させる装花を設置してはどうか?という提案をさせていただき完成したのがこちら。



会場入口に設置してかなりのインパクトを出せました。装花担当はJuilletさん。センターに設置した花器には黒く染めたバラを配置。このバラ=inchelseaというイメージで、そのバラを囲む様に配置された様々な植物がin chelseaをサポートする協賛企業、個人の皆様。というイメージで制作を行いました。
運営スタッフが首にかけるスタッフパスにもしっかりとデザインを落とし込みました。

「棘」アフタートーク

イベント中、僕は運営スタッフとして会場内をバタバタ移動していましたが、フィナーレは照明や音響、映像のオペレーターたちが集う金魚鉢と呼ばれる部屋のあたりで見ることができました。
その中で照屋さんが話し始めて15年を振り返って話そうとして、想いが言葉に詰まった瞬間、僕の涙腺は崩壊しました。




この仕事をはじめてかれこれ割と長くなりましたが仕事をしている最中に泣いてしまったのはこれが初めての経験でした。割と俯瞰でいろいろな物事を捉えているので感情移入しにくいなと普段映画を見ていたりしても思うのですが、照屋さんのストレートで嘘がない言葉が響いたのか、出演したスタッフのみんなやモデルのみんな全員の本気が伝わったのか、イベントの準備や運営が大変だったのか、理由はよくわからないけれど泣いた。
あとあとカメラマンや演出監督とも話していたがみんな同じ気持ちだった。それくらいこのイベントはしっかりみんなの心に「棘」をブッ刺していった。




あれからチラホラ単独ヘアショーをやってみたいという声を聞く様になったけれど、サロンのブランディングをスタッフ全員に落とし込んで一貫した世界観でステージが作れるサロンがどれくらいあるのか?とふと考えたりすることもあります。それくらいこのチームは近くで見ていてすごかった。
今でもこのアフアームービーを見ると込み上げるものがある。そんなイベントの演出のお手伝いができたことがとても良い経験になりました。照屋さんはじめ、in chelseaの皆さん、ありがとうございました。
